前提条件
このチュートリアルを始める前に、以下の準備ができているか確認してください:
- インターネット接続があること
- クレジットカードを持っていること(OpenAIアカウント作成時に必要な場合があります)
- メールアドレスを持っていること(アカウント登録に必要です)
- パソコンがあること(スマートフォンでも可能ですが、パソコンの方が操作しやすいです)
技術的な前提条件(Step 5の実装に必要)
- Pythonがインストールされていること(バージョン3.6以上推奨)
- コマンドライン操作の基本(ターミナルやコマンドプロンプトの使い方)がわかること
- テキストエディタ(VSCodeなど)があること
もしPythonがインストールされていない場合は、VSCodeにおけるPython環境構築手順で確認できます。プログラミングの経験がなくても、このチュートリアルではコードをコピー&ペーストで進められるようになっているので安心してください!
注意: このガイドは、プログラミング初心者の方でも理解できるように丁寧に説明していますが、APIの利用には少額の費用が発生する可能性があります。無料枠内でも十分に試せますが、予算管理には注意しましょう。
プロジェクト概要
このチュートリアルでは、OpenAIのAPIキーを取得して、自分だけのAIプログラムを作る方法を学びます。ChatGPTのような賢いAIを自分のプログラムで使えるようになる第一歩です!
なぜOpenAI APIが重要なの?
最近、ChatGPTやGPT-4などのAI技術がとても話題になっていますよね。これらのAIをみなさんの自作アプリやプログラムで使えたら、どんなに便利でしょうか?
例えば、こんなことができるようになります:
- 自分だけのAIチャットボットを作る
- 文章を自動で要約する機能を作る
- プログラミングの手助けをしてくれるツールを作る
- AIを使って画像を生成する
このチュートリアルを終えると、OpenAIの強力なAI技術を自分のプログラムに組み込む方法がわかります。プログラミング初心者の方でも、一歩一歩進めれば必ずできるようになりますよ!
学べること
このチュートリアルで学べることは:
- OpenAIアカウントの作り方
- APIキーの安全な取得方法
- APIキーの管理とセキュリティ対策
- 料金プランと利用制限の理解
- PythonでAIを使うプログラムの作り方
プロジェクト構造
最終的に作成するファイルとフォルダの構造はこのようになります:
openai_project/
├── .env # APIキーを安全に保存するファイル
├── chat_app.py # テキスト生成の簡単なチャットプログラム
├── image_generator.py # 画像生成プログラム
└── requirements.txt # 必要なライブラリのリスト
このプロジェクト構造はシンプルですが、OpenAI APIの基本的な使い方を学ぶには十分です。後でさらに複雑なプロジェクトに発展させることもできます。
必要な環境
このチュートリアルは特別なソフトウェアがなくても始められますが、Pythonでのプログラミング部分では以下のものが必要です:
- Python 3.6以上
- pip(Pythonのパッケージマネージャー)
- テキストエディタ(VSCode、Sublime Text、メモ帳など)
それでは、一緒にOpenAI APIの世界を探検していきましょう!自分だけのAIプログラムを作る第一歩を踏み出します!
Step 1: OpenAIアカウントの作成
OpenAI APIを使うための第一歩は、OpenAIのアカウントを作ることです。アカウントがないと、APIキーを取得できませんので、まずはアカウント作成から始めましょう!
OpenAIの公式サイトにアクセス
まずは、インターネットブラウザを開いて、OpenAIの公式ウェブサイトにアクセスします。
公式サイトのトップページが表示されたら、画面の右上にある「ログイン」の「APIプラットフォーム」ボタンをクリックしましょう。
URLはこちら: https://openai.com/ja-JP

アカウント登録ボタンを探す
ログインページが表示されたら、画面の「サインアップ」ボタンをクリックしましょう。

登録方法の選択
アカウント登録画面では、以下の方法から好きな方法を選べます:
- メールアドレスで登録:自分のメールアドレスとパスワードを使う方法
- Googleアカウントで登録:お持ちのGoogleアカウントを使う方法
- Microsoftアカウントで登録:お持ちのMicrosoftアカウントを使う方法
初めての方には、普段使っているGoogleアカウントやMicrosoftアカウントで登録するのがおすすめです。パスワードを新しく覚える必要がなく、ログインも簡単になります!

個人情報の入力
アカウント登録方法を選んだあとは:
- 名前を入力します(ローマ字でOK)
- 生年月日を入力します

組織の作成(Welcome to OpenAI Platform)
アカウント作成後、「Welcome to OpenAI Platform」という画面が表示されます。ここでAPIキーを生成するための組織を作ります。
- 組織名(Organization name)を入力します
- 会社名や「Personal」など、自分がわかりやすい名前でOKです
- 技術レベル(What best describes you?)を選択します
- 「Very technical」(とても技術的)
- 「Somewhat technical」(やや技術的)
- 「No technical」(技術的でない)
- 自分のプログラミング経験に合わせて選びましょう
- **「Create organization」**ボタンをクリックします
- 組織作成で悩んだ場合:個人利用なら「Personal」と入力し、「Somewhat technical」を選ぶのが一般的です

チームメンバーの招待(Invite your team)
次に、一緒にAPIを使うチームメンバーを招待する画面が表示されます。
- 招待したいメンバーのメールアドレスを入力するか
- 「I’ll invite my team later」(後でチームを招待します)を選択
- ひとりで使う場合は、「I’ll invite my team later」を選びましょう。

最初のAPI呼び出し設定(Make your first API call)
APIキーを作成する画面が表示されます。
- API key name(APIキーの名前): 「My Test Key」など、わかりやすい名前を入力
- Project name(プロジェクト名): 「Default project」などのプロジェクト名
ここでは、「I’ll do this later」(後で行います)ボタンをクリックします。 あとでAPIキーを作成する方法は次のステップで説明します。

API利用クレジットの追加(Add some API credits)
最後に、API利用クレジットを購入する画面が表示されます。
- $5、$10、$20のクレジットから選べます
- 今はまだ購入せず、「I’ll buy credits later」(後でクレジットを購入します)を選択します
これで、OpenAIのアカウント作成は完了です!次はこのアカウントを使って、APIキーを取得していきましょう。

トラブルシューティング
- メールが届かない場合:迷惑メールフォルダを確認してみてください
- 登録ができない場合:別のブラウザで試してみるか、キャッシュとクッキーをクリアしてみましょう
Step 2: APIキーの発行手順
OpenAIのアカウントを作成できたら、次はAPIキーを発行していきましょう!APIキーは、プログラムからOpenAIのサービスを使うための「合言葉」のようなものです。
OpenAI Platformにログイン
まずは、OpenAIのプラットフォームにログインします。
アクセス先: https://platform.openai.com/

ログイン画面が表示されるので、前のステップで作ったアカウント情報を使ってログインしましょう。
APIキー管理画面へ移動
ログインしたら、APIキーを管理する画面に移動します。
- 画面右上の「設定」アイコンをクリックします
- 表示された画面の左側のメニューから「API Keys」をクリックします

新しいAPIキーの作成
APIキー管理画面に移動したら、新しいAPIキーを作成します。
- 画面上部にある「+ Create new secret key」ボタンをクリックします。

- 表示されたポップアップで:
- 名前(Name): キーの用途がわかりやすい名前をつけましょう(任意)
- 例:「My First API Key」「AI Agent Test Key」など
- プロジェクト(Project): 「Select project…」から先ほど作成したプロジェクトを選択
- 権限(Permissions): 以下から選択します
- All: すべての操作が可能(推奨)
- Restricted: 制限付きの操作のみ
- Read only: 読み取り専用
- 名前(Name): キーの用途がわかりやすい名前をつけましょう(任意)
- 「Create secret key」ボタンをクリックします。

APIキーの保存
作成したAPIキーが表示されます。このキーは一度しか表示されませんので、必ず安全な場所に保存してください!

- 表示されたAPIキーをコピーします(「Copy」ボタンをクリック)
- テキストファイルやパスワード管理ソフトなど、安全な場所に保存します
- 保存できたら「Done」ボタンをクリックします
重要: APIキーは絶対に他人に見せないでください!キーを紛失したり、誰かに知られたりした場合は、すぐに無効にして新しいキーを発行してください。
キーの確認
APIキーが正しく作成されたか確認しましょう。
- 「API Keys」ページに戻ると、作成したキーの一覧が表示されます
- キーの名前、作成日時、有効期限などが確認できます

APIキーの制限設定(オプション)
必要に応じて、APIキーの使用制限を設定できます:
- 画面左側のメニューから「Limits」をクリックします
- 予算アラートを設定するには:
- Budget Alertsセクションで金額を設定
- メールで使用量の通知を受け取れます
- 予算上限を設定するには:
- Enable Budget Limitをオンにして金額を設定
- 設定した金額に達すると自動的に利用が停止されます
初心者の方は、予期せぬ請求を避けるために、最初は小さな金額(例:$5)で制限を設定しておくと安心です。
これで、OpenAI APIキーの発行は完了です!次のステップでは、このAPIキーの管理方法や安全に使うためのポイントを説明します。

トラブルシューティング
- APIキーが発行できない場合: 支払い情報の登録が必要かもしれません
- 「Forbidden」エラーが出る場合: アカウントの認証や権限に問題がある可能性があります
- キーが見えなくなった場合: 一度表示されたキーは再表示できません。新しいキーを発行しましょう
Step 3: APIキーの管理とセキュリティ
APIキーを発行できたら、次はキーを安全に管理する方法を学びましょう。APIキーは銀行のカードと同じくらい大切なものです。キーが漏れると、知らないうちに使われて高額な請求が来ることもあります。
APIキーの安全な保存方法
APIキーを安全に保管するためのポイントです:
- 環境変数として設定する
- プログラムの中に直接キーを書くのではなく、環境変数として設定しましょう
- Windowsの場合:システム環境変数の設定から追加
- Macの場合:
.bash_profile
や.zshrc
ファイルに追加
# 環境変数の設定例
export OPENAI_API_KEY="sk-あなたのAPIキー"
- 設定ファイルを使う
.env
ファイルなどの設定ファイルを作成し、その中にAPIキーを記述- このファイルは必ず.gitignoreに追加して、Gitで管理しないようにする
# .envファイルの例
OPENAI_API_KEY=sk-あなたのAPIキー
- シークレット管理サービスを使う
- 大きいプロジェクトでは、AWS SecretsManagerやGitHub Secretsなどを使いましょう
絶対にやってはいけないこと
APIキーを扱う際の禁止事項です:
- コードに直書きしない
- ソースコードに直接APIキーを書くのは絶対にNG
- GitHubなどに公開すると、すぐに他の人に使われてしまいます
- 公開リポジトリに載せない
- 誤ってGitHubなどに公開すると、ボットが自動的に探し出します
- 公開後数分以内に不正利用される可能性があります
- SNSで共有しない
- スクリーンショットやコード例にAPIキーが映り込まないように注意
APIキーの定期的な更新
セキュリティのために、APIキーは定期的に更新しましょう:
- 新しいキーの作成
- 前のステップで説明した方法で新しいキーを作成します
- アプリケーションの更新
- 新しいキーに切り替えるよう、使っているアプリを更新します
- デプロイ前に必ずテストしましょう
- 古いキーの削除
- アプリケーションが正常に動作することを確認したら、古いキーを削除
キーが漏洩した場合の対処法
万が一、APIキーが外部に漏れてしまった場合の対処法です:
- すぐにキーを無効化する
- OpenAIのプラットフォームにログイン
- API Keys画面で該当のキーを見つけ、「Delete」ボタンをクリック

- 使用状況を確認する
- 「Usage」画面で異常な使用がないか確認
- 身に覚えのない使用量があれば、OpenAIサポートに連絡

- 新しいキーを発行する
- 前のステップで説明した方法で新しいキーを発行
- アプリケーションを新しいキーで更新
複数のAPIキーの使い分け
大きなプロジェクトや複数のサービスを開発する場合は、用途ごとに別々のAPIキーを使うのがおすすめです:
- 環境ごとに分ける
- 開発環境用、テスト環境用、本番環境用
- 開発中の思わぬエラーで本番環境のキーを大量消費する事故を防げます
- プロジェクトごとに分ける
- 複数のプロジェクトで同じキーを使い回さない
- それぞれの使用量を正確に把握できます
- 権限を適切に設定
- 読み取り専用や制限付きの権限を活用
- 必要最小限の権限だけを与えると安全です
これでAPIキーの安全な管理方法について理解できたと思います。次のステップでは、APIキーの利用制限と料金プランについて見ていきましょう。
トラブルシューティング
- 環境変数が読み込めない場合: PCの再起動が必要なことがあります
- キーの削除ができない場合: ブラウザのキャッシュをクリアしてみましょう
- 複数のキーが区別できなくなった場合: わかりやすい命名規則を決めて、メモに残しておきましょう
Step 4: 利用制限と料金プランの確認
OpenAI APIを使う前に、利用制限と料金について理解しておくことはとても大切です。突然の高額請求を避けるために、この部分はしっかり確認しておきましょう。
APIの利用料金の仕組み
OpenAI APIの料金は、主に使用量に応じた従量課金制です。使う分だけ支払うシステムになっています。
- トークン単位の課金
- APIは「トークン」という単位で課金されます
- トークンとは、文字や単語の一部のことです
- 目安として、日本語では1文字が約1.5〜2トークン程度
- 英語では、だいたい1単語が1.3トークン程度
- モデルごとの料金
- 使うAIモデル(GPT-4、GPT-3.5など)によって料金が異なります
- より高性能なモデルほど料金が高くなります
主要モデルの料金比較
現在(2025年3月時点)の主要なモデルの料金を見てみましょう:
モデル | 入力料金(100万トークンあたり) | 出力料金(100万トークンあたり) |
---|---|---|
OpenAI o1 | $15.00 | $60 |
OpenAI o3-mini | $1.1 | $4.4 |
GPT-4.5 | $75 | $150 |
GPT-4o | $2.5 | $10 |
GPT-4o mini | $0.15 | $0.6 |
注意: 料金は変更される可能性があります。最新の料金はOpenAIの公式ページで確認してください。
無料枠と支払い方法
OpenAI APIには、無料枠や支払い方法についての重要な情報があります:
- 無料クレジット
- 新規登録すると、最初に**$5相当の無料クレジット**がもらえます
- このクレジットは登録から3ヶ月間有効です
- GPT-4o miniを使う場合、かなりの量を試すことができます
- 支払い方法の登録
- 無料枠を超えて使うには、クレジットカードを登録する必要があります
- 「Billing」メニューの「Payment method」から支払い方法を追加できます
使用量の確認方法
自分が今どれくらいAPIを使っているか、常に確認できるようにしましょう:
- 使用量の確認
- 左側のメニューから「Usage」をクリック
- 日別、モデル別の使用量が確認できます
- 請求金額の確認
- 左側のメニューから「Billing」→「Usage」をクリック
- 現在の請求サイクルの料金が確認できます
予算の設定方法
予想外の請求を防ぐために、予算制限を設定しましょう:
- 予算アラート
- 左側のメニューから「Limits」をクリック
- 「Budget Alerts」セクションで金額を入力
- 設定した金額に近づくと、メールで通知が届きます
- ハード制限
- 「Enable Budget Limit」をオンにして金額を設定
- この金額に達すると、自動的にAPIの利用が停止されます
- 初心者は月額$10〜20程度の制限を設けるのがおすすめ
レート制限の理解
OpenAI APIには、レート制限と呼ばれる制限もあります:
- リクエスト数の制限
- 短時間に送れるリクエスト数に制限があります
- 例:GPT-3.5 Turboは1分間に3,500リクエストまで
- トークン数の制限
- 24時間あたりのトークン数にも制限があります
- 新規アカウントではより厳しい制限が適用されます
これらはアカウントの利用歴や課金状況によって緩和されていきます。
節約のためのコツ
APIの利用料金を節約するためのコツをいくつか紹介します:
- 入力を短くする
- 入力(プロンプト)も課金対象なので、簡潔にする
- 不要な説明や長い例は避けましょう
- 軽いモデルを使う
- 単純な処理ならGPT-3.5 Turboで十分な場合が多い
- 必要に応じてモデルを使い分けましょう
- キャッシュを活用する
- 同じリクエストは結果をキャッシュして再利用する
- 同じ質問への回答を何度もAPIに問い合わせない
これで、OpenAI APIの料金と利用制限について理解できたと思います。次のステップでは、プロジェクトでのAPIキーの設定方法を見ていきましょう。
トラブルシューティング
- 請求が予想より高い場合: 使用量ページで詳細を確認し、異常がないかチェック
- 支払い方法が登録できない場合: 別のカードを試すか、OpenAIサポートに連絡
- 予算制限が機能していない場合: 設定後にすぐ反映されない場合があるので注意
Step 5: Pythonでの実装とテストコード実行
APIキーを取得したら、次はこれを実際のPythonプロジェクトで使って、OpenAI APIを呼び出してみましょう。このステップでは、PythonでのAPIキーの設定方法と簡単なテストコードを紹介します。
必要なライブラリのインストール
まずは、必要なライブラリをインストールします。ターミナルやコマンドプロンプトを開いて、以下のコマンドを実行しましょう:
pip install python-dotenv openai
- python-dotenv: 環境変数を安全に管理するためのライブラリ
- openai: OpenAIのAPIを簡単に使うためのライブラリ
.envファイルを使った設定
APIキーを安全に管理するために「.env」ファイルを使います:
- プロジェクトのフォルダに.envファイルを作成
# .envファイルの例
OPENAI_API_KEY=sk-あなたのAPIキー
- .gitignoreファイルに追加(GitHubなどで公開する場合)
# .gitignoreファイルの例
.env
__pycache__/
*.py[cod]
重要: .envファイルは、絶対にGitHubなどに公開しないでください!
Pythonでの環境変数の読み込み方法
Pythonコードで環境変数を読み込む方法を見ていきましょう:
import os
from dotenv import load_dotenv
import openai
# .envファイルを読み込む
load_dotenv()
# 環境変数からAPIキーを取得
api_key = os.getenv("OPENAI_API_KEY")
# OpenAI APIの設定
openai.api_key = api_key
テキスト生成の簡単なテストコード
まずは、ChatGPTのようなテキスト生成を試してみましょう:
import os
from dotenv import load_dotenv
import openai
from openai import OpenAI
# .envファイルを読み込む
load_dotenv()
# クライアントの初期化
client = OpenAI(api_key=os.getenv("OPENAI_API_KEY"))
# チャット補完を使ったテキスト生成
def generate_text(prompt):
try:
response = client.chat.completions.create(
model="gpt-4o", # モデルを指定
messages=[
{"role": "system", "content": "あなたは役立つアシスタントです。"},
{"role": "user", "content": prompt}
]
)
return response.choices[0].message.content
except Exception as e:
return f"エラーが発生しました: {e}"
# テスト実行
user_prompt = "日本の四季について、小学生にもわかるように説明してください。"
result = generate_text(user_prompt)
print(result)
画像生成のテストコード
OpenAI APIでは、テキストだけでなく画像も生成できます:
import os
from dotenv import load_dotenv
import openai
from openai import OpenAI
# .envファイルを読み込む
load_dotenv()
# クライアントの初期化
client = OpenAI(api_key=os.getenv("OPENAI_API_KEY"))
# 画像生成
def generate_image(prompt):
try:
response = client.images.generate(
model="dall-e-3", # DALL-Eモデルを指定
prompt=prompt,
n=1, # 生成する画像の数
size="1024x1024" # 画像サイズ
)
return response.data[0].url
except Exception as e:
return f"エラーが発生しました: {e}"
# テスト実行
image_prompt = "青い空と緑の草原がある春の風景"
image_url = generate_image(image_prompt)
print(f"生成された画像URL: {image_url}")
APIキーのセキュリティ強化
実際のプロジェクトでは、セキュリティをさらに高める工夫もしましょう:
- バックエンド経由でAPIを呼び出す
- Flaskや FastAPIなどのWebフレームワークを使用
- フロントエンドコードにAPIキーを含めない
# FastAPIの例
from fastapi import FastAPI, HTTPException
import os
from dotenv import load_dotenv
import openai
from openai import OpenAI
load_dotenv()
app = FastAPI()
client = OpenAI(api_key=os.getenv("OPENAI_API_KEY"))
@app.post("/generate-text/")
async def generate_text(prompt: str):
try:
response = client.chat.completions.create(
model="gpt-4o",
messages=[
{"role": "system", "content": "あなたは役立つアシスタントです。"},
{"role": "user", "content": prompt}
]
)
return {"result": response.choices[0].message.content}
except Exception as e:
raise HTTPException(status_code=500, detail=str(e))
- リクエスト制限の設定
- 1ユーザーあたりのリクエスト数を制限
- 大量のトークン消費を防ぐ
料金の節約方法
APIの利用料金を節約するためのコツをいくつか紹介します:
- プロンプトを短く明確に
- 入力も課金対象なので、簡潔にしましょう
- 具体的な指示を心がける
- レスポンスの長さを制限
max_tokens
パラメータで出力の長さを制限できます
response = client.chat.completions.create(
model="gpt-4o",
messages=[{"role": "user", "content": prompt}],
max_tokens=100 # 出力を100トークンに制限
)
- キャッシュを活用
- 同じリクエストの結果をデータベースなどに保存
- 繰り返しのリクエストを減らす
トラブルシューティング
- APIキーが認識されない: 環境変数の名前が正確か確認する
- レート制限エラー: リクエスト頻度を下げるか、遅延を入れる
- モデル名のエラー: 最新のモデル名を確認する(時々変更されます)
- 長いプロンプトでエラー: 入力が最大トークン数を超えていないか確認
# エラーハンドリングの例
try:
response = client.chat.completions.create(
model="gpt-4o",
messages=[{"role": "user", "content": prompt}]
)
print(response.choices[0].message.content)
except openai.RateLimitError:
print("リクエスト制限に達しました。しばらく待ってからやり直してください。")
except openai.AuthenticationError:
print("APIキーが無効です。正しいキーを設定してください。")
except Exception as e:
print(f"エラーが発生しました: {e}")
以上で、PythonでのOpenAI API実装と基本的なテストについて理解できたと思います。この知識を活かして、さまざまなAIアプリケーションを開発してみましょう!
まとめ
おつかれさまでした!このチュートリアルを通じて、OpenAI APIキーの取得から実際のPythonプロジェクトでの活用まで一通り学ぶことができました。ここで改めて、学んだ内容と得られたスキルを振り返ってみましょう。
取得したスキルと知識
- OpenAIアカウントの作成と管理
- 公式サイトでのアカウント登録方法
- 組織の設定とプロジェクト管理の基本
- APIキーの発行と管理
- 安全なAPIキーの発行方法
- キーの権限設定と使い分け
- セキュリティリスクの理解と対策
- APIキーの安全な取り扱い
- 環境変数を使った安全な保存方法
- .envファイルの活用方法
- APIキー漏洩時の対応策
- 利用制限と料金の理解
- トークンベースの課金システムの仕組み
- 各モデルの料金比較
- 予算設定と使用量監視の方法
- Pythonでの実装スキル
- OpenAIライブラリのインストールと基本設定
- テキスト生成APIの使い方
- 画像生成APIの使い方
- エラーハンドリングの実装
このスキルで何ができるようになったか
今回学んだスキルを活用すると、以下のようなことが可能になります:
- AIチャットボットの開発
- LINEやSlackと連携したチャットボット
- Webサイト用のカスタマーサポートボット
- 特定分野に特化した質問応答システム
- コンテンツ生成ツールの作成
- ブログ記事のアイデア生成ツール
- マーケティング用のキャッチコピー作成
- 教育用の問題自動生成システム
- データ分析と要約
- 長文テキストの要約ツール
- 感情分析システム
- データからのインサイト抽出
- クリエイティブ作業の補助
- アイデア発想ツール
- ストーリー作成支援
- デザインのコンセプト生成
- プログラミング支援
- コード生成や修正の補助
- デバッグヘルパー
- コードの説明生成
次のステップ
このチュートリアルはあくまで基本です。さらにスキルを伸ばすためのアイデアを紹介します:
- より複雑なアプリケーションの開発
- Webアプリケーションとの統合
- データベースと組み合わせた長期記憶の実装
- ユーザー認証との連携
- ファインチューニングの学習
- 特定のタスクに特化したモデルの作成
- 自社データでのカスタマイズ
- プロンプトエンジニアリングの深掘り
- より効果的な指示の書き方
- フューショットラーニングの活用
- プロンプトテンプレートの作成
- AIエージェントの開発
- 特定のタスクを自動化するエージェント
- 複数のAPIを組み合わせたシステム
- APIの効率的な使用方法
- キャッシング戦略
- バッチ処理による最適化
- コスト管理の高度な手法
最後に
OpenAI APIは日々進化しており、新しいモデルやサービスが追加されています。OpenAIの公式ドキュメントを定期的にチェックして、最新情報をキャッチアップすることをおすすめします。
APIキーを取得できたら、小さなプロジェクトから始めて、徐々に複雑なアプリケーションに挑戦してみましょう。失敗を恐れずに、さまざまなプロンプトやパラメータを試すことで、AIの可能性を最大限に活かせるようになります。
おめでとうございます! あなたはこれで、AIの力を自分のプロジェクトに取り入れる準備ができました。新しい時代のクリエイティブな開発を楽しんでください!
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